北見山岳会/KAC kitami alpine-club

北海道北見市に本部を持つ山岳会のブログです。

北アルプス行  針ノ木岳~蓮華岳~船窪岳~烏帽子岳~穂高連峰~奥穂高

 ●2013/7/30~8/8  ●メンバー yoshida 単独行


<1日目> 7/30(火) 雨後曇り  信濃大町扇沢~針ノ木雪渓~針ノ木小屋( 泊)

                                                    ・行動時間 4時間
 今日は針ノ木雪渓を登って小屋泊なので急ぐ必要もない。扇沢駅を「さあ行こう!」・・と歩き出した途端、大粒の雨が勢いよく降り始めた。あわてて駅内に戻り、レインウエアに着替え再スタート。ほどなく雨は降ったり止んだり状態になり、 下のみ着けて歩く。
 大沢小屋で雪渓の状態を聞くと、「例年より雪が多く、まだ分厚い。しかし上部は夏道が出始めている」・・という。歩きやすいので4本詰めアイゼンを500円で借りる。
 剣沢、白馬と並んで三大雪渓の一つと言われるだけに長~い。急ぐこともないのでゆっくりマイペースで行く。雪渓上部に数人の人影が見える。約4時間程度で針ノ木峠に出る。この頃には雨も上がり日差しも少し出てきた。眼下の針ノ木谷の真正面に明日行く北葛岳(2551m)、七倉岳(2509m)の稜線が。アップダウンが激しい尾根ルートだ。

f:id:ki1547m:20180417195825j:plain

針ノ木雪渓。長い雪渓だ

f:id:ki1547m:20180417195847j:plain

針ノ木峠に建つ針ノ木小屋

f:id:ki1547m:20180417195912j:plain

船窪岳から不動岳の稜線

f:id:ki1547m:20180417195931j:plain

烏帽子岳方面

 

<2日目> 7/31(水) 晴れ  針ノ木小屋~蓮華岳~北葛岳~七倉岳 船窪小屋 (泊) 

             ・行動時間 6時間
 針ノ木岳(2821m)と正反対の蓮華岳(2799m)を目指す。同岳周辺はコマクサの群落地とて知られ、ピークは過ぎた感があるが可憐なコマクサが咲き乱れている。ここからは剣岳立山、後立山の山並みが連なり、素晴らしい展望が広がる。
 蓮華の大下り・・・砂礫の斜面をズリズリと下っていくと岩場に変わる。最後はロープを掴んで底に到る。今度は北葛岳の登りにかかる。暑い日差しに首筋がヒリヒリ。北葛岳から今度はまたグンと下り、岩場や梯子もまじえ七倉岳へ。 頂上から少し歩く
と船窪小屋が見え出した。こちらの姿が見えると、〝カランカラン〟と鐘の音が山峡にこだました。お決まりの登山者のお迎えの合図らしい。

f:id:ki1547m:20180417200255j:plain

蓮華岳の登りから針ノ木岳

f:id:ki1547m:20180417200316j:plain

蓮華岳から劒岳

f:id:ki1547m:20180417200335j:plain

立山方面。遠く白馬岳が見える

f:id:ki1547m:20180417200400j:plain

蓮華の登り。頂上まであと少し

f:id:ki1547m:20180417200422j:plain

蓮華の頂上から船窪岳方面

f:id:ki1547m:20180417200530j:plain

蓮華の大下り。岩場を下ってきた

f:id:ki1547m:20180417200506j:plain

船窪岳へ

f:id:ki1547m:20180417200729j:plain

f:id:ki1547m:20180417200742j:plain

船窪小屋

 

<3日目> 8/1(木) 雨  船窪小屋で停滞
<4日目> 8/2(金) 小雨時々曇り・濃霧  船窪小屋~船窪岳~不動岳~南沢岳~烏

                帽子小屋  ・行動時間 8時間45分
 停滞翌日も天気は芳しくないが、小屋をスタートする。不動岳(2595m)までは不動沢側の尾根筋を行く。不動沢は崩壊が著しく尾根筋に設けられたルートは危なっかしい。しかも激しいアップダウン。不動岳を過ぎるとややコースは緩くなるがガスの中。 展
望はさっぱり利かない。
 烏帽子岳(2628m)の分岐に出て、ザックをデポ。空身で烏帽子を目指す。岩だらけの頂上は人が立てないほど狭い。展望もないのですぐ下りる。分岐から前烏帽子に登り始めたら日差しが出始め、特異な山容の烏帽子が姿を見せた。「面白い形だな」・・
まさに烏帽子のよう。
 ほどなく烏帽子小屋が見え出すと、登山者の姿も多くなった。高瀬ダムからブナ立尾根を5時間ほどかけて烏帽子小屋に到着した登山者たちである。ここからいわゆる〝裏銀座〟のスタートとなるのである。

f:id:ki1547m:20180417201215j:plain

f:id:ki1547m:20180417201230j:plain

f:id:ki1547m:20180417201318j:plain

烏帽子岳

f:id:ki1547m:20180417201343j:plain

烏帽子小屋

f:id:ki1547m:20180417201400j:plain

烏帽子小屋の前はイワギキョウの群落

f:id:ki1547m:20180417201412j:plain

烏帽子小屋から薬師岳の夕景

 

<5日目> 8/3(土)晴れ   烏帽子小屋~三ツ岳~野口五郎岳真砂岳~水晶小屋

              ・行動時間 6時間10分
 すっきり晴れ渡り気分は爽快。三ツ岳(2845m)を経て野口五郎岳(2924m)へ。展望の利いた尾根ルートに足取りは軽い。真砂岳(2862m)で高瀬川に下りるルートと道は分かれる。目指すは水晶小屋。まだ道のりはあるがのんびり行こう。
 東沢乗越から一気に急登。岩のルートから見上げると山頂部に水晶小屋が見える。 砂礫の斜面に設けられたコースにジグを切り、昼頃には水晶小屋に着く。
 宿泊の手続きを済ませ、サブザックで水晶岳(2978m)に登る。岩場の山でけっこう険しい。岩の山頂に立つとやはり見晴らしがいい。カールを抱えた薬師岳(2926m)が目の前にある。遠く槍ケ岳や穂高の山並み。近くに鷲羽岳(2924m)。暑い日差しが注ぐがこの眺めは飽きない。
 水晶小屋周辺は登山者で賑わう。小さな同小屋も今夜は宿泊者でいっぱい。一枚の布団に二人寝となった。 人いきれで蒸し暑く、なかなか寝付かれなかった。

f:id:ki1547m:20180417201703j:plain

烏帽子岳剣岳

f:id:ki1547m:20180417201721j:plain

f:id:ki1547m:20180417201736j:plain

遠く後立山連峰

f:id:ki1547m:20180417201752j:plain

中央窪地に野口五郎小屋

f:id:ki1547m:20180417201819j:plain

鷲羽岳

f:id:ki1547m:20180417201840j:plain

遠く槍ケ岳

f:id:ki1547m:20180417201858j:plain

ここを登ると水晶小屋がある

f:id:ki1547m:20180417201933j:plain

水晶岳から薬師岳

f:id:ki1547m:20180417201952j:plain

水晶岳から鷲羽岳と遠く槍ケ岳 

f:id:ki1547m:20180417202009j:plain

f:id:ki1547m:20180417202022j:plain

手前にワリモ岳、そして鷲羽岳

 

<6日目> 8/4 (日)雨   水晶小屋~ワリモ岳~鷲羽岳~三俣蓮華岳双六岳

            双六小屋  ・行動時間 6時間22分
 今日はスタート時から雨とガス。何も見えない。三俣山荘あたりで強い雨になった。コース上に雨が川となって流れている。気分は最悪だが、予備日を食いつぶしたくはなかった。双六小屋に近づくと雨が止み、鷲羽岳も少し見え出した。
 水が豊富な地形的条件に恵まれた双六小屋は快適だ。トイレは水洗、有料が当たり前の飲み水は無料で自由に登山者に提供されていた。大きな乾燥室も備え、濡れたレインウエアや衣類はすぐに乾いた。

f:id:ki1547m:20180417202401j:plain

f:id:ki1547m:20180417202419j:plain

f:id:ki1547m:20180417202433j:plain

f:id:ki1547m:20180417202448j:plain

f:id:ki1547m:20180417202502j:plain

双六小屋。快適な山小屋です

 

<7日目> 8/5 (月)雨・強風  双六小屋~樅沢岳~西鎌尾根~槍ケ岳山荘~大喰岳~

              南岳小屋  ・行動時間 7時間45分
 スタート時は曇り空だったが樅沢岳(2755m)あたりから雨が降り出す。西鎌尾根も雨の中。この尾根は思った以上に楽だった。槍ケ岳から下ってくる登山者とも多くすれ違った。
 最後の急斜面を登りきると槍岳山荘。 目の前に見えるはずの槍ケ岳もガスの中。 山荘で熱いおでんを食した後、雨の中、 南岳小屋を目指す。風と雨の中の行動だが、マーキングがしっかりしているのでルート探しに不安はない。
 途中、大喰岳(3101m)や中岳(3084m)があるはずだったが、どこがピークか分からない。そうこうするうちに南岳(3033m)に着いいた。ここから南岳小屋までは数分の距離。濡れたまま小屋に飛び込む。けっこう体が冷えていた。

 

f:id:ki1547m:20180417202656j:plain

西鎌尾根を槍ケ岳へ向けて

 

<8日目> 8/6(火)雨  南岳小屋で停滞
  雨がしばし止んだのを見計らって南岳(3033m)に登ったり、小屋周辺を散策する。 滝谷や笠ケ岳(2898m)、大キレットのルートを
目で追う。北穂高小屋はなんとも危なっかしい岩場の上に建っている。
  午後になって激しい雨。雨粒がバチバチ小屋の屋根をたたいた。

f:id:ki1547m:20180417202741j:plain

f:id:ki1547m:20180417202948j:plain

眼下に南岳小屋。北穂高の岩壁。明日はここを登って行く

f:id:ki1547m:20180417202758j:plain

笠ケ岳

f:id:ki1547m:20180417202818j:plain雨が上がり北穂高を望む

 

<9日目> 8/7(水)晴れ  南岳小屋~北穂高涸沢岳穂高岳山荘

            ・行動時間 6時間45分
 前日までの雨が嘘のようにきれいに晴れ渡った。キレット越えにはやはり好天が安全だ。南岳小屋の小高い丘からキレットの下りが始まる。急なガレ場を梯子や鎖を利用して底に下り立つ。思った以上に問題ない。長谷川ピークとかいう頂点に向かう。

 少しいやらしいところがあるが取り立てて危険というほどでもない。ヘリコプターが嫌にうるさい。何かあったか?下方の雪渓を見ると登山者らしき姿。ヘリで引き揚げようとしていた。
 なおも北穂高小屋目指して登攀。岩壁を縫うようにルートは設けられている。要所には鎖や梯子が設置され、岩登りとしては易しい。でも初心者がいきなり登下降するのはちょっと厳しい。危険カ所の〝飛騨泣き〟も場所が分からずに通り過ぎた。全般的に岩に慣れた人には問題ないルートといえる。左右は切れ落ちているだけに緊張感はある。
 北穂高小屋に着いてひと息入れた後、穂高岳山荘に向かう。 こちらのルートもなかなか手が抜けない。 涸沢岳(3103m)山頂に立ってこの日の歩行は終わり。すぐ下に穂高岳山荘がある。
 涸沢岳から目の前に奥穂高岳、ジャンダルム。そこから西穂高へ険しい岩稜が続いている。

f:id:ki1547m:20180417202847j:plain

f:id:ki1547m:20180417202909j:plain

穂高の岩壁。この中にルートがある。上部に北穂高小屋が建つ

f:id:ki1547m:20180419112654j:plain

f:id:ki1547m:20180419112731j:plain

キレット

f:id:ki1547m:20180419112804j:plain

キレットを登って北穂高

f:id:ki1547m:20180419112838j:plain

穂高六ッ峰

f:id:ki1547m:20180419112920j:plain

奥穂高岳までまだ難所が続く

f:id:ki1547m:20180419113001j:plain

辿り着いた穂高岳山荘。奥穂高が高い。ジャンも見える

 

 <10日目> 8/8(木)晴れ  穂高岳山荘~奥穂高岳前穂高岳~岳沢小屋~上高地

            ・行動時間 6時間40分
 いよいよ大一番。さて当初は奥穂から西穂高へ抜ける計画であったが、針ノ木峠からの縦走の最後が10時間超のアルバイトとなるとかなりキツイ。体もこれまでの疲労でやや悲鳴を挙げていた。荷物の重さもある。ここは安全第一で前穂高岳(3050m)へ抜けよう・・・と計画変更する。

 しかし目の前のジャンダルムだけは往復で登ろうとサブザックで向かう。が、馬の背の下りでいずれもガイドが付いた女性数人の3パーティに行く手を阻まれる。 ロープ出しから始まってなかなか動いてくれない。仕方なく下降を待つが、「ア~、時間がなくなる」・・・しびれを切らしてジャンダルムをあきらめ、引き返す。
 「目の前なんだけどな」・・勿体ないけれど仕方ないか。このルートは体が元気なうちに抜けきった方が無難。荷物も軽くし西穂側から登る方が楽かな、なんてこと考えながら前穂高岳経由で上高地へ急いだ。 (早く風呂に入りたい)

f:id:ki1547m:20180419113311j:plain

常念岳から空が白み始めた

f:id:ki1547m:20180419113421j:plain

大層なにぎわいの奥穂岳山頂部

f:id:ki1547m:20180419113357j:plain

ジャンダルムへ

f:id:ki1547m:20180419113523j:plain

難所のウマノセは下降するパーティで順番待ちの渋滞

f:id:ki1547m:20180419113652j:plain

f:id:ki1547m:20180419113717j:plain

ジャンの渋滞を敬遠、前穂岳経由で下山にかかる

f:id:ki1547m:20180419113812j:plain

穂高山頂から奥穂高。ロバの耳も見える

f:id:ki1547m:20180419113920j:plain

穂高から槍ケ岳

f:id:ki1547m:20180419114010j:plain

前穂から奥穂、槍ケ岳の稜線