●2012/4/7~8 ●メンバー 3名
・4月7日(土) 6:30 ルサフィールドハウス→9:30 ルサ乗越し→12:00 ルシャ川 源頭尾根Cot530にてC1
・4月8日(日) 6:00 C1→Cot735標高点通過→Cot770急登手前にてデポ →12:30Cot1062付近にて撤退→13:30デポ地点→17:45相泊
<一日目> 3年連続で訪れたことになるルサ乗越し。今回はここから稜線を知床岳の方向 に歩く。朝から天気悪かったけど、稜線に乗ったらだんだん風が強くなってきた。 ルシャ川源頭のコルから尾根に上がる途中で、目指す方向が真っ白で見えない。 この先
に進むと東側が急斜面になり、ホワイトアウトでは降りるのが難しい。 時間は12時でまだ早いがここで行動停止とした。私はあきらめの早いリーダー だ。山岳会に入りたての頃、先輩にリーダーの仕事は撤退の決断をすることであ り、大事なことはそれだけだと教わった。時間はたっぷりあったので風下の緩斜面を四角く切り出し、ブロックを積んで 三方の壁を高くして、要塞のような半雪洞を作ってテントサイトとした。うたた ね、夕食、宴会、9時就寝。
<二日目> 6時出発。4時に起きたのに、このメンバーだといつもこうなってしまう。雲 に覆われていた空が徐々に青空に変わってゆく。テンションも上がる。786標 高点を越えて降りになるのでスキーをザックに付けてアイゼンに履き替える。 結局ここから帰りのカモイウンベ沢下りまでスキーを履くことはなかった。やは り稜線歩きにスキーは邪魔だった。ただひたすら重い。いったい何のためにスキ ーを担いでるんだろうと腹立たしくなるほどだ。
知床岳基部の大雪原にあがる急登の手前にスキーと泊まりの装備をデポした。 カリカリの急斜面を登る。 ハイマツが少し出てるところの方が深くピッケルが刺さるので少し安心だ。本当 に硬いところはピッケルが数センチしか刺さらない。
12時半で1062標高点の少し先まで来たが、この後の時間の事を考えて撤 退することにした。日が陰ってくるとカリカリ度が増す。降りは危険だ。
カモイウンベ川の支流を降る。源頭部に入って緩やかになってきて初めてス キーを履いた。カモイウンベから台地に登る通常ルートに大規模なデブリがあっ た。今まで見たこともないほどのデブリだった。あんなのに巻き込まれたらひと たまりもないだろうな。おととしあのルートを日帰りで登って楽しく滑った。で もいつ雪崩が起きるか分からないんだな。
相泊に着いたら17:45。薄暗くなっていた。やっぱり無理しないで降りてよ かった。とりあえずルサ乗越から知床岳下までの国境稜線は歩いた。これは知床 半島のだいたいの国境稜線を歩く旅。途中で少し途切れていたりショートカット している部分があっても気にしない。 <孝>